【9月27日 AFP】ルワンダの首都キガリに26日、リビアからアフリカ出身の難民と難民申請者66人が到着した。66人は難民らを受け入れる新たなプログラムの最初の一団で、今後リビアから多くの難民らがルワンダに移送される可能性がある。国連(UN)が発表した。

 ルワンダは今月、リビアに取り残されているアフリカ出身の難民と難民申請者を受け入れることに同意する協定を、アフリカ連合(AU)と国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)と結んだ。

 このプログラムでは人口約1200万人のルワンダの負担を配慮して、合わせて500人を移送する計画だが、ルワンダ政府は3万人を受け入れる準備があるとしている。

 ルワンダに到着した最初の一団の中での最年少は、リビアでソマリア人夫婦の元に生まれた生後2か月の女児だった。

 国連職員は25日、AFPに対し、次回は「10月10日から12日の間」に125人が航空機で移送される計画だと明かした。難民らは母国に帰国することに同意しない限り、再定住先に移動するまではルワンダのトランジットセンターに収容される。

 2011年の蜂起で最高指導者のムアマル・カダフィ(Moamer Kadhafi)氏が失脚、殺害されたことを機に混乱に陥ったリビアは、サハラ(Sahara)砂漠以南のアフリカ諸国から危険を冒して欧州を目指す移民らの主要中継地となっている。

 国連によると、現在リビアには約4万2000人の難民がいる。

 ルワンダのポール・カガメ(Paul Kagame)大統領が、リビアにとどまっているアフリカ出身の難民らの受け入れを初めて申し出たのは2017年11月。米CNNは同月、リビアに奴隷市場のようなものが存在すると報じた。

 今年7月には、リビア・タジュラ(Tajoura)にある移民保護施設が空爆を受けて40人以上が死亡し、同国の移民・難民をめぐる問題は新たに緊急性を帯びていた。(c)AFP