【9月25日 AFP】米フェイスブック(Facebook)は24日、2020年の米大統領選を前に、サイト上での政治家らの投稿に対するファクトチェック(事実確認)を実施しないと発表した。ファクトチェックには、世論操作を狙った虚偽情報の信ぴょう性を否定する機能がある。

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 フェイスブックは、広く拡散した偽情報を特定して排除するため、AFPなどの報道機関を含む第三者にファクトチェックを委ねているが、政治的主張の正確性に踏み込む作業は見送る方針。

 英国の元副首相で、現在フェイスブックの広報・国際戦略担当の副社長を務めるニック・クレッグ(Nick Clegg)氏は、「政治討論に判定を下したり、政治家らの演説を視聴者に届け、市民がそれを議論や精査の対象とするのを阻害したりすることは、われわれの適切な役割ではないと思う」と説明。

「つまりわれわれは、政治家らの本質に関わるコンテンツや広告を、第三者のファクトチェック機関に送ることはしない」と述べた。

 2016年の米大統領選では、主にロシアの複数組織がフェイスブックをはじめとするソーシャルメディアでさまざまな偽情報を拡散させていたことが発覚。これを受けて、来年11月に行われる大統領選の投票を前に懸念が高まっていた。

 同社は、表現の自由と不適切なコンテンツの規制のバランスを取るという難しい対応を迫られている。(c)AFP