【9月25日 AFP】英最高裁判所は24日、ボリス・ジョンソン(Boris Johnson)首相による議会閉会の決定は違法だとの判断を下した。しかし、これを見守っていた多くの人は、判決を読み上げた最高裁長官が身に着けていたクモのブローチにばかり目が行き、これが何を暗示しているのかソーシャルメディア上で臆測を繰り広げた。

 判決を読み上げるブレンダ・ヘイル(Brenda Hale)最高裁長官の右肩には、キラキラと光る大きなクモのブローチがついていた。

 コメディアンのティアナン・ドゥイエブ(Tiernan Douieb)氏は、ヘイル長官が判決を読み始めた際に、「ヘイル女男爵が判決を発表する前に、クモに捕まらないことを切に願っている」とコメント。

 ツイッター(Twitter)では早速、このブローチのアカウント「@spiderbrooch1」が作成され、オークションサイト「イーベイ(eBay)」では銀色のクモが描かれた黒のTシャツの販売が開始された。

 他のネットユーザーらは、英スコットランドの詩人で作家のウォルター・スコット(Walter Scott)の「人は初めて人を欺くとき、なんと絡んだ巣を張ることか」という言葉を引用して、ブローチを通じてヘイル長官が伝えようとしたメッセージの臆測を投稿した。

 ある作家はツイッターで、「ヘイル女男爵はうってつけのブローチで、壮大な小説のようなサブストーリーの可能性を示している。まさに、なんと絡まった巣を張ることか」とコメント。

 最高裁に定期的に出席する人らによると、ヘイル長官が目を引くブローチをつけるのは今回が初めてではなく、以前にも毛虫やチョウ、カエルの宝飾品を身に着けていたという。

 最高裁の広報担当者はAFPに対し、「ヘイル女男爵は、人からもらったり自分で買ったりしたブローチのちょっとしたコレクションがある」と明かした。

 高等法院の判事などを務めたヘイル氏は、2009年に女性初の最高裁判事に任命された。(c)AFP