【9月24日 AFP】フランスの裁判所は23日、ラグビー元イングランド代表のFLステフォン・アーミテージ(Steffon Armitage)被告に対し、婦女暴行事件で執行猶予付き禁錮6月の有罪判決と5000ユーロ(約60万円)の賠償金支払いを命じた。これにより、同選手は5年以内に再び罪を犯すことがなければ、収監は免れることになっている。

 事件当時フランスリーグ・トップ14のポー(Pau、セクシオン・パロワーズ<Section Paloise>)に所属していた34歳のアーミテージ被告は、2018年末にチームの本拠地である仏南西部の町ポーにあるバーの外で、泥酔して女性の胸をつかむ痴漢行為をした罪を認めた。

 被告弁護人はアーミテージ被告が酔いつぶれていた理由として、翌日のグロスター(Gloucester Rugby)戦から外されたためと説明。さらに、「ラグビー引退後の生活に備えることへの苦悩と、祖母の死に直面していたこと」も付け加えた。

 一方、被害者側の弁護士は、依頼人が現在も襲われたショックと「性的玩具のように扱われたこと」への嫌悪感がぬぐえないと主張した。

 アーミテージ被告は2009年から10年にかけてイングランド代表としてプレーしたが、代表から外れてフランスでキャリアを求め、RCトゥーロン(RC Toulon)やポーでプレー。2014年には欧州年間最優秀選手にも選出された。

 トゥーロンの優勝に貢献した同年には、レストランで31歳の男性の目を負傷させたとして警察の捜査対象となり出廷したが、証拠不十分として今年6月に嫌疑を取り下げられた。

 昨季終了後にポーとの契約が満了したアーミテージ被告は、米メジャーリーグラグビー(MLR)に主戦場を移し、サンディエゴ・リージョン(San Diego Legion)と契約した。(c)AFP