【9月23日 AFP】22日に行われたラグビーW杯日本大会(Rugby World Cup 2019)プールCのトンガ戦で、35-3の快勝を収めながらもミスが多かったイングランドだが、チームを率いるエディー・ジョーンズ(Eddie Jones)ヘッドコーチは、W杯は「100メートル走ではない」と強調し、気にしていない様子を見せた。

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 ジョーンズHC率いるイングランドは、マヌ・ツイランギ(Manu Tuilagi)が前半に2トライを挙げると、後半にもジェイミー・ジョージ(Jamie George)とルーク・カウアンディッキー(Luke Cowan-Dickie)がトライを奪取。混戦が予想されるグループで順位を分ける可能性のあるボーナスポイントを獲得した。

 相手には1トライも許さず、さらにチームは中3日で臨まなければならない26日の米国戦を前に、主力にけが人を出すこともなかったとみられる。その一方で、この日のイングランドはハンドリングエラーが十数回とミスも目立った。

 それでもジョーンズHCは「ここへは5ポイントを取りに来て、その5ポイントを獲得できた。けが人も出なかった」と話し、自身の考えるこの試合の目標を達成できたことを喜んだ。

「チームに改善の余地があるのはみんな分かっている」「ラグビーとはときにこういうもので、ボールが手につかない」「きょうはたくさんの得点を逃した」「しかし選手たちの姿勢には満足している。2試合連続で相手をノートライに抑えたし、それがチームの姿勢を少し表している」

 これまでのW杯で、ジョーンズHCは2003年大会では母国オーストラリアを決勝へ導き、2007年大会ではアドバイザーとして南アフリカの大会制覇に貢献。そして日本代表を率いた4年前のイングランド大会では、南アフリカ戦の金星にチームを導いた。

 ジョーンズHCは「がっかりさせて申し訳ないが、われわれが考えなくてはならないのは次の米国戦だけ。そこでは少し内容を高めなくてはならない」「何大会かに参加してきた経験から言えば、W杯は100メートル走ではない」と話している。

「だからスタートダッシュを切り、現時点で絶好調である必要はない。求められるのは安定感と用心深さ、そして改善に向けた意欲。その点では目標を達成できた」 (c)AFP/Julian GUYER