■「闘いの場はここ」

 リリーさんは、タイ南部の海辺で休暇を過ごしている時に、砂浜がごみで覆われている光景にゾッとし、8歳で環境保護活動を開始した。リリーさんはタイ人と米国人の血を引いていて、母親は元環境保護活動家だった。母親のサシーさんは「最初は子どもの気まぐれだろうと思っていたが、熱中していたのでリリーを支えることにした」と述べた。

 最近、スウェーデンの高校生で環境保護活動家のグレタ・トゥンベリ(Greta Thunberg)さんが地球温暖化との闘いの顔となっているが、リリーさんもトゥンベリさんに触発され、タイ政府の建物の前で座り込みを行った。

「グレタ・トゥンベリさんに自信をもらった。大人が何もしないのなら、私たち子どもが立ち上がらなければならない」

 リリーさんは環境保護活動のため授業に出ないことはあるが、トゥンベリさんのように国連(UN)の気候変動サミットに出席するため米ニューヨークに行くことはないという。

「私の場所はここだ。東南アジアにも闘いはある」とリリーさんは語った。(c)AFP/ Sophie DEVILLER