【9月14日 AFP】自然にかえると思ってバナナの皮やリンゴの芯を地面にポイ捨てしているのなら、今度からは考え直した方が良い。米モンタナ州にあるグレーシャー国立公園(Glacier National Park)が11日にフェイスブック(Facebook)で生ごみを捨てないよう来園者に呼び掛けたところ、13日までに5万回以上シェアされた。

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 同公園は「Myth Busters Banana Peel and Apple Core Edition!」(神話バスターズ――バナナの皮とリンゴの芯版!)と題した投稿の中で、「こうした『自然』食品がすぐに分解されることはない」「動物に食べられない場合、分解にかかる時間はおそらく、みなさんの想像よりはるかに長いものとなる」と訴えた。

 さらに「果物の中には、置かれた環境にもよるが、分解に何年もかかるものもある」として、分解にはバナナの皮で2年、リンゴの芯で8週間かかることもあると説明した。

 自然食品と呼ばれるものであっても、捨てられる場所の産物でないことが多いため、「たいていの場合、それほど自然ではない」。「野生生物が食べたとしても、こうした食べ物に不慣れなことからうまく消化できないこともある」。最終的に「地面に行き着いた果物や野菜の種は、外来植物の増殖という結果をもたらす恐れもある」という。

 さらに、「例えば、車の窓からリンゴの芯を投げ捨てた場合、野生生物の道路沿いでの餌探しを助長する恐れもある」「野生生物が道路周辺で過ごす時間が長くなるほど、車にひかれる可能性は高まる」とも訴えた。

 そして「最後に述べるが決して軽んじてはならないのは、きれいな国立公園を訪れた時に、分解中の生ごみを見たい人などいないということだ」と指摘して、生ごみを持ち帰るように呼び掛けた。(c)AFP