【9月12日 AFP】米政府は11日、電子たばこが関連するとみられる疾患による死亡事案を受け、増える若者の使用を食い止めるために、風味(フレーバー)付き電子たばこを禁止する方針を発表した。

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 もしも若年層が風味付き電子たばこから移行し、喫煙者の禁煙補助により適切とみなされているたばこ味の製品を使用するようになれば、電子たばこ全体が禁止される可能性もある。

 ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領はホワイトハウス(White House)で行った会見で報道陣に対し、10代の息子を持つ親としてメラニア(Melania Trump)夫人と共に、電子たばこ使用者6人が死亡し、数百人に異常が発生したとされる肺疾患の流行を憂慮していると語った。

 トランプ氏は「私たちは二人ともこの件を読んで知っている」「電子たばこで人が死んでいることを、多くの人が読んで知っている」と話し、対策を講じると誓った。

 会見に出席した米厚生省のアレックス・アザー(Alex Azar)長官は、数週間以内に指針をまとめると述べた。
 
 この動きは、急成長している電子たばこ産業に深刻な打撃を与える。米調査会社グランドビューリサーチ(Grand View Research)によると、世界の電子たばこ産業は昨年段階で102億ドル(約1兆1000億円)規模となっている。(c)AFP/Issam AHMED