【9月11日 AFP】イラク中部カルバラ(Karbala)で10日、イスラム教シーア派(Shiite)の祭日「アシュラ(Ashura)」に当たり聖地に向かって行進していた巡礼者らが折り重なって倒れ、少なくとも31人が死亡、100人が負傷した。

 イラクでは過去、アシュラの行進がスンニ派(Sunni)の過激派集団に襲撃されたことがあるが、今回の被害規模は同国のアシュラで起こった雑踏事故としては近年最大となった。

 首都バグダッドの南約100キロに位置するカルバラには、預言者ムハマンド(Prophet Mohammed)の孫、フセイン(Hussein)を追悼するため世界中から数十万人のシーア派巡礼者が集まっていた。

 金のドームを冠したモスクに向かう道では、黒装束の巡礼者らが群衆となって行進。イラク保健省によると、大勢が先に進もうとする圧力により巡礼者らが折り重なって倒れ、少なくとも31人が死亡、100人が負傷した。

 同省のセイフ・バドル(Seif al-Badr)報道官は、負傷者のうち10人は深刻な容体で、死者数は増える恐れがあると述べた。(c)AFP