【9月10日 AFP】英国が欧州連合(EU)からの離脱(ブレグジット、Brexit)に際する協定案でEUと合意できなかった場合、英政府に離脱の延期を強いる法案が9日、エリザベス女王(Queen Elizabeth II)の正式な承認を受け成立した。同日にはジョン・バーカウ(John Bercow)下院議長が数週間以内に辞任する考えを表明し、ブレグジットをめぐる混乱が深まっている。

 議会では同日、総選挙を来月31日の離脱期限前に前倒し実施するよう求めるボリス・ジョンソン(Boris Johnson)首相による動議の再採決が行われるが、動議は再び否決される見通し。

 議会は採決の直後から5週間にわたり閉会する予定で、ジョンソン氏は議会での激しい反発とEUから懐疑的な視線を受ける中、自身の強硬な離脱戦略の立て直しを図ることになる。

 バーカウ下院議長は、熱のこもった議会演説で、遅くとも10月31日までに辞任する考えを示した。バーカウ氏は、EU懐疑派からは反ブレグジットに偏しているとの批判を受けてきたが、支持派からはブレグジットに向けた激動の手続きに議会が参加する権利を守ったとして称賛されている。(c)AFP