【9月9日 AFP】香港で8日、民主派の活動家や市民が政府に国際的な圧力をかけるため、米総領事館前までデモ行進した。行進は平穏に行われたが、その後、一部の強硬派が機動隊と衝突した。

 香港では過去14週間、大規模なデモが行われている。中国政府は1997年の香港返還以来、最大の困難に直面している。

 一連のデモは、現在撤回された「逃亡犯条例」改正案への反対が引き金となって発生した。中国と香港の政府が強硬姿勢で臨んだ結果、デモは普通選挙の確立、デモ逮捕者の釈放、警察の暴行の調査などを求めるより大きな運動に発展した。

 8日は熱帯のような暑さのなか、大勢のデモ参加者が米総領事館前を数時間かけてゆっくりと行進した。米国旗を掲げる人や米国歌を歌う人、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領に香港の「解放」を求めるプラカードを掲げる人の姿も見られた。

 参加者らはシュプレヒコールや演説を通じて、米議会が香港のデモを支持するための「香港人権・民主主義法案」を早期に成立させ、中国への圧力を強めるよう訴えた。

 香港では日中の抗議行動が平和的に終わった後、夜間に機動隊がデモ隊の強硬派を実力で排除するパターンが日常化している。強硬派の活動家らは、道路の封鎖や地下鉄駅構内での破壊活動のほか、バリケードを作って火を付けるなどの行為をしている。(c)AFP/Jerome TAYLOR / Yan ZHAO