【9月8日 AFP】欧州連合(EU)の制裁に反してシリアに石油を輸送していた疑いで英領ジブラルタル(Gibraltar)当局に拿捕(だほ)されていたイランのタンカーとみられる船舶が、6日にシリア沖を航行していたことが衛星写真で確認された。

 この船舶は、ジブラルタル出航前に「グレース1(Grace 1)」から改名されたイランの大型石油タンカー「アドリアン・ダリヤ1(Adrian Darya 1)」。米宇宙技術会社マクサー・テクノロジーズ(Maxar Technologies)が7日、シリア西部の港湾都市タルトス(Tartus)沖を前日に航行する同タンカーとみられる船舶を捉えた衛星写真を公開した。

 このタンカーは、EU制裁違反の容疑で7月初めにジブラルタル当局に拿捕されていたが、シリアを含むEUの制裁対象国には向かわないと保証する文書を提出し、6週間後に解放された。その後、地中海を航行する「アドリアン・ダリヤ1」の動きは疑念の臆測とともに注視されていた。(c)AFP