【9月8日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は7日、アフガニスタンの旧支配勢力タリバン(Taliban)との「和平交渉」を中止すると発表した。交渉をめぐっては、18年にわたるアフガニスタンでの紛争に終止符を打つ、歴史的な取り決めの最終段階に入っていたとみられていた。

 トランプ氏は、大統領専用の別荘キャンプデービッド(Camp David)で、タリバン幹部やアフガニスタンのアシュラフ・ガニ(Ashraf Ghani)大統領らと極秘で会談する予定だったが、首都カブールで起きた自爆攻撃で米兵が1人犠牲になったことを理由に取りやめることを明らかにした。

 トランプ氏は、この攻撃により米兵の他に11人が死亡したと述べ、「直ちに会談を中止し、和平交渉を撤回した」と続けた。交渉は、1年にわたって進められてきた。

 米軍の撤退をめぐりタリバンと米国が「大筋」で合意に至った後も、首都カブールは破壊的な攻撃に見舞われていた。交渉では、タリバン側が治安面でいくつかの項目を保証する見返りに、米軍が駐留兵士を削減することが模索されていた。

 いかなる合意においてもトランプ氏の承認は必要となる。同氏は、2001年9月11日の米同時多発攻撃後に米国が始めたアフガニスタンへの関与を終わらせたい考えだ。公になった一部情報によると、米国防総省は、アフガニスタン国内の5基地に駐留する米兵およそ1万3000人のうち、約5000人を2020年の早い時期に撤退させることを計画していた。(c)AFP