【9月8日 AFP】19F1第14戦イタリアGP(Italian Grand Prix 2019)は7日、予選が行われ、フェラーリ(Ferrari)のシャルル・ルクレール(Charles Leclerc)がポールポジションを獲得し、地元のチームを応援するファンを喜ばせた。

 しかし予選の最終盤では、各車が前を走るマシンのスリップストリームに入ろうとお互いの後方につけ、けん制し合う展開になった結果、ルクレールとマクラーレン(McLaren)のカルロス・サインツ・ジュニア(Carlos Sainz Jr.)の2人以外はアタックを行う前に時間切れになった。

 メルセデスAMG(Mercedes AMG)のトト・ヴォルフ(Toto Wolff)代表は、スカイ・スポーツ(Sky Sports)に対して「35年このスポーツの中継をやっていて、こんなの見たことがあるか? ジュニア・フォーミュラよりひどい」「問題は、誰もがスリップストリームを得ようと前に出たがらないことだ。これでは、みんなばかみたいだ」とコメントを残している。

 この結果、お金を払って入場したギャラリーは、スポーツと呼べる争いを見ることができず、大会スチュワードはすぐにこの件の調査を行っている。

 前週のベルギーGP(Belgian Grand Prix 2019)に続く2勝目に向け、絶好の位置につけたルクレールは「とにかくめちゃくちゃだった」とコメント。予選Q3の最初にタイムを出していたため、2番手に入ったメルセデスAMGのルイス・ハミルトン(Lewis Hamilton)は「正直に言って、フロントローに入ってフェラーリと勝負できることに感謝しないと」「多少盛り上がりに欠けたが、僕らは単純に時間切れだった」とコメントした。

 一方、メルセデスのバルテリ・ボッタス(Valtteri Bottas)に続く4番手に入ったフェラーリのセバスチャン・ベッテル(Sebastian Vettel)は、コース上の混雑にいら立った様子で「抜け出そうとしたが、マクラーレンとルノー(Renault)の1台ずつが道をふさいでいた」と話した。

 そのルノーのダニエル・リカルド(Daniel Ricciardo)とニコ・ヒュルケンベルグ(Nico Hulkenberg)が5番手と6番手、サインツが7番手に入った。

 8番手以降のレッドブル(Red Bull)のアレクサンダー・アルボン(Alexander Albon)、レーシングポイント(Racing Point)のランス・ストロール(Lance Stroll)、アルファロメオ(Alfa Romeo Racing)のキミ・ライコネン(Kimi Raikkonen)は、Q3のタイムなしという結果だった。Q3でクラッシュしたライコネンだが、けがはなかった。

 レッドブルのマックス・フェルスタッペン(Max Verstappen)は、マシンのパワー不足で予選Q1敗退に終わった。このレースでグリッド降格のペナルティーを消化するフェルスタッペンは、同様のペナルティーを受けるトロ・ロッソ(Toro Rosso)のピエール・ガスリー(Pierre Gasly)、マクラーレンのランド・ノリス(Lando Norris)とともに、決勝は後方からのスタートとなる。(c)AFP