【9月9日 CNS】古代中国の思想家・孔子(Confucius)の故郷である中国・山東省(Shandong)曲阜市(Qufu)で6日、「孔子博物館」が正式にオープンした。館内には「孔府アーカイブ常設展示室」があり、孔子に関する一大データバンクを整備し、年内に完成させる予定だ。

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 山東省政府によると、孔子博物館は2013年に建設を開始し、2018年11月26日に試験的にオープンした。展示面積は1万7000平方メートルに上り、これまでに23万2000人の見学者が訪れた。

 山東省文化観光局の王廷琦(Wang Tingqi)副局長は「孔子博物館は、世界文化遺産の3孔(孔廟<Temple of Confucius>、孔府<Mansion of Confucius>、孔林<Cemetery of Confucius>)の延長であり、豊富なコレクションを持っている」と述べた。文献・史料は70万点に及ぶ。明朝以降の孔府(孔子の正統な子孫の居住地)に残された30万点の文物や、宋朝以降の4万冊以上の書籍、8000点余りの明や清の時代の冠と衣装、孔子をまつる儀式や楽器に関するものなどを含んでいる。王氏は「孔府アーカイブの保管者として、孔子博物館は積極的に整理、出版に取り組んでいる」と強調する。

 博物館は現在、孔府アーカイブコレクションのうち「家譜巻」と「租税巻」の整理と出版を手がけている。今後は「孔府アーカイブ学センター」も設立し、学術討論会などを開催する予定だ。

 正式オープン式典は、「2019中国(曲阜)国際孔子文化祭」の開会式と一緒に開かれた。孔子文化祭は今年で35回目を迎え、今回は「儒家文化から中国の故事を語る」をテーマにしている。(c)CNS/JCM/AFPBB News