【9月5日 AFP】米国のドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領が4日、記者会見で示したハリケーン「ドリアン(Dorian)」の進路予想図に、誤った情報が黒いペンで加筆されていた。

 ホワイトハウス(White House)の大統領執務室(Oval Office)で行われた会見でトランプ氏が掲げたボードの元の予想図は、米国立ハリケーンセンター(NHC)が提供したドリアンの初期予報図。しかし、ドリアンの予報円が黒いペンのようなもので延長され、アラバマ州も進路上にあるかのように書き足されていた。

 トランプ氏はこれ以前にドリアンの進路予想をめぐり、誤った情報を発信していた。8月31日にフロリダ州、ジョージア州、サウスカロライナ州、ノースカロライナ州と並び、アラバマ州もドリアンの影響を受ける可能性があるという情報をツイッター(Twitter)に投稿した。

 しかしトランプ氏の投稿から間もなく、米国立気象局(NWS)のアラバマ州バーミングハム(Birmingham)支局は「アラバマ州がドリアンの影響を受けることは全くない」とツイート。はっきりとはトランプ氏の投稿に言及しなかったが、同氏の誤情報に対応したとみられている。

 そうした経緯があった後での会見。報道陣によく見えるようにとトランプ氏が持ち上げたハリケーンの進路予想図には、明らかに分かる書き足しがあった。

 数時間後にこのことについて尋ねられたトランプ氏は「知らない、知らない」と返答しつつ、初期予報ではアラバマ州に上陸する可能性も含まれていたと言い張った。(c)AFP