【9月4日 AFP】現在開催中の全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2019)で健闘を見せているのが、エリナ・スビトリーナ(Elina Svitolina、ウクライナ)とガエル・モンフィス(Gael Monfils、フランス)のカップルだ。愛の力も借りて3日の準々決勝に勝利し、一足先にベスト4入りを果たしたスビトリーナは、今度はモンフィスが勝ち上がる番だと恋人にエールを送っている。

 7月のウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2019)で準決勝進出を果たし、四大大会(グランドスラム)4強の心理的な壁を打破したスビトリーナは、この日の準々決勝でジョアンナ・コンタ(Johanna Konta、英国)に6-4、6-4で勝利し、ウクライナ人選手として初めて全米オープンでベスト4入り。大会後の世界ランキングで3位以上になることも決まった。

 スビトリーナは、1月の全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2019)でモンフィスとの交際を発表し、二人で開設したインスタグラム(Instagram)のアカウントには10万人近いフォロワーが付いている。そのモンフィスは、男子シングルスで4回目の全米OP8強入りを果たし、4日には自身過去最高に並ぶベスト4を目指してマッテオ・ベレッティーニ(Matteo Berrettini、イタリア)との試合に臨む。

 コンタ戦を終えたスビトリーナは「私たちはお互いに高め合って、今は一緒に準決勝に行こうとしている」「次は彼が頑張る番ね!」と話し、モンフィスのおかげで成長できている実感を口にした。

「彼と打っているおかげで、間違いなく反応とフットワークは良くなっているし、かなり機敏に動けるようになった」「言葉で表すなら、精神的な落ち着きが増したと思う。冷静になったし、コーチとのコミュニケーションが活発になった。テニスのことや、自分の気持ちをコーチやガエルに打ち明ける機会も増えた。そのあたりはこの9か月、10か月で本当に変わった部分」

 昨年のWTAファイナルズ(BNP Paribas WTA Finals Singapore 2018)を制した経験を、グランドスラムでの飛躍につなげたいスビトリーナ。狙うのは、アンドレイ・メドベージェフ(Andrei Medvedev)氏も成し遂げられなかったウクライナ選手初のグランドスラム制覇だ。メドベージェフ氏は1999年の全仏オープン(French Open)男子シングルスで決勝に進出したが、アンドレ・アガシ(Andre Agassi)氏にフルセットで敗れて優勝を逃した。

 準決勝で対戦するセレーナ・ウィリアムス(Serena Williams、米国)は、マーガレット・コート(Margaret Court)氏に並ぶグランドスラム最多24勝を目指している。それでもスビトリーナは「もちろん、彼女との試合は大きなチャレンジになる。ただ、ここまで来たら相手が誰だろうと関係なくて、チャレンジであることに変わりはない」と話している。

「準決勝まで来た選手は、みんな良いプレーをしている。そうした選手を倒すには、自分の最高のテニスをするしかない」 (c)AFP/Martyn WOOD