【9月4日 AFP】サッカースペイン代表のロベルト・モレノ(Robert Moreno)監督は3日、前指揮官のルイス・エンリケ(Luis Enrique)氏が再びチームを率いたくなった場合は、監督の座を喜んで明け渡すと明かした。6月に監督を辞任したエンリケ氏は前週に9歳の娘シャナ(Xana)ちゃんを骨肉腫で失った。

 エンリケ氏の下でアシスタントコーチを務め、スペイン1部リーグのセルタ(Celta de Vigo)やFCバルセロナ(FC Barcelona)、イタリア・セリエAのASローマ(AS Roma)で共に仕事をしてきた後任のモレノ監督は、エンリケ氏の復帰はいつだって歓迎されると述べた。

 エンリケ氏がチームを離れた後、3月に行われたマルタ戦で初めて指揮を執ったモレノ監督は、「われわれは彼の直近の状況を尊重しなければならない。彼が今そのこと(復帰)について考えているとは思わない」「私にとってルイスは友人であり、人生においては友情が最優先だ。それがなければ、人であることの意味を失うと思うから」と話した。

「だから、もし彼がチームに戻って監督になりたいと思うような日が訪れれば、たとえそれがいつであろうと、自分から喜んで監督の座を譲って、また一緒に仕事ができることをうれしく思うだろう」

 欧州選手権(UEFA Euro 2020)の出場権を手繰り寄せたいと考えているスペインは、5日にルーマニアとのアウェーゲームを控えており、8日にはホームでフェロー諸島と対戦する。今予選で4戦4勝を収めているスペインは、スウェーデンとルーマニアに5ポイント差をつけ、グループFの首位に立っている。(c)AFP