【9月3日 AFP】リトアニアで先月、香港の民主派デモへの支持を表明する集会が行われた際、対抗デモの参加者が乱入する騒ぎに在リトアニア中国大使館の職員が関与したとして、リトアニア側は2日、中国大使を呼んで抗議した。

 香港では先月23日、民主派の活動家らが30年前にバルト3国で行われた旧ソ連支配に対する民主派デモ「バルトの道(Baltic Way)」を再現して、「人間の鎖」を作った。

 同日にはリトアニアの首都ビリニュスにある中央広場でも、同じように100人超が集まって手を握り合い、香港の民主派活動家らとの連帯を示した。

 その後、対抗デモの参加者らが中国旗を振りながら集会に近づき、騒動に発展。警察は公共の秩序を乱したとして、中国国籍者2人に罰金を科した。

 リトアニア外務省は、対抗デモの参加者らが集会に近づいた際に、中国大使館の職員が「違法行為の企図に関与した」と発表。

 リトアニアのリナス・リンケビチュウス(Linas Linkevicius)外相は2日、一部の中国人外交官が「あるべき姿を超えて活動的」で「限度を超えた」とし、外交上の地位に相いれない行動を取ったとして遺憾の意を表明した。

 一方、ビリニュスにある中国大使館は、集会への抗議活動は中国国民による「自発的な行動」だと主張し、リトアニア側の非難を退けた。(c)AFP