【8月29日 AFP】中国軍は29日、香港に新たな部隊が到着したと発表した。定期的な部隊の交代のためだという。香港では今週末にも、中国政府による締め付けに抗議する政治集会が予定されている。

 国営メディアは、装甲兵員輸送車やトラックが香港に入境する様子を捉えた動画を公開。

 国営新華社(Xinhua)通信は、「中国人民解放軍の駐香港部隊は29日朝、1997年の駐留開始から22回目となる、ローテーションによる交代を完了した」と報じた。

 香港では、31日に新たな抗議デモが予定されているものの、警察は治安を理由にデモを許可しておらず、今週末も警察とデモ隊との衝突が発生する可能性が高まっている。

 デモの主催団体、民間人権陣線(CHRF)への29日付の書簡で警察は、参加者の一部が「暴力的かつ破壊的な行為」に及ぶ恐れがあるとの懸念を表明。

 これまでの抗議行動では、デモ隊が「放火や大規模な道路封鎖を行っただけでなく、公共物の破壊を企図し、火炎瓶や鉄球、ブロック、長やり、金属棒をはじめ、さまざまな手製の武器を使用した」と指摘している。

 25日には、事前に許可を受けたデモが暗転してここ3か月で最悪規模の暴力沙汰となり、警察が過激化したデモ隊をはねのけるため、放水銃を使用するとともに、警告のために発砲した。 

 ここ数十年で最大規模の抗議行動を主催してきたCHRFは、この決定に対して不服を申し立てる方針を示している。(c)AFP/Elaine YU, Emma CLARK