【8月31日 CNS】中国・浙江省（Zhejiang）龍泉市（Longquan）で先ごろ、龍泉登山協会が行った「石馬壟（Shimalong）峡谷」を登攀（とうはん）する戸外活動の中で、隊員らが木の枝に挟まれて動けなくなっていた子ザルを発見、救ったのちに山林に返したという。龍泉森林公安の鑑別によると、2級保護動物のチベットモンキーの子供と確認されている。

　龍泉登山協会の侯林峰（Hou Linfeng）会長によると、子ザルは手を雑木の枝と枝の間に挟んでしまい、身動きが取れなかったという。人がやってきたのを目にした子ザルは非常に怖がって枝の間から抜け出そうとしていたが、隊員らは力を合わせて2本の枝の隙間を広げ、子ザルの手を引っ張り出し、山の中に返した。

　チベットモンキーは、中国の「国家重点保護動物目録」に2級保護動物に指定されている。中国特有の種で、中国のマカク属の中で最大の種とされている。かつては中国の中部地区に広範に生息していたチベットモンキーにとって、浙江省は故郷だったと思われるが、現在、浙江省で見かけることは極めて稀だ。

　浙江省では1999年に1度、野外生物調査が行われ、チベットモンキーは約200匹生息しているとされた。今世紀に入ると、2012年8月に浙江省東部の新昌県（Xinchang）で2匹のオスの成年チベットモンキーが初めて発見されていた。

　龍泉市の森林率は84.2%に達し、野生動物の資源は豊富だ。確認されている動物は1261種に上り、浙江省西南部における重要な生態環境の保護障壁となっている。(c)CNS/JCM/AFPBB News