【8月27日 AFP】全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2019)は26日、女子シングルス1回戦が行われ、通算7度目のタイトル獲得を目指す大会第8シードのセレーナ・ウィリアムス(Serena Williams、米国)は6-1、6-1でロシアのマリア・シャラポワ(Maria Sharapova)を一蹴し、2回戦に駒を進めた。

 マーガレット・コート(Margaret Court)氏に並ぶ四大大会(グランドスラム)シングルス歴代1位の24勝目に向けて好発進したセレーナは、グランドスラム通算5勝のシャラポワをわずか59分で下し、同選手との直接対決では直近の19連勝を含めて通算成績を20勝2敗に更新。試合後には、「彼女との試合では、最大限の力が発揮できる」「本当に素晴らしい選手。彼女とプレーするときは、ものすごい集中力が必要になる」とコメントした。

 今季のグランドスラム最終戦初日の目玉としてアーサー・アッシュ・スタジアム(Arthur Ashe Stadium)で行われたこの試合では、セレーナがサービスエース5本に加えてウイナー16本をたたき出したのに対し、シャラポワはアンフォーストエラーを20本記録して敗れた。

 2006年大会の覇者で、2004年のウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon)決勝ではセレーナを破っているシャラポワは、2年前の全米オープンでは1回戦でシモナ・ハレプ(Simona Halep、ルーマニア)に番狂わせを演じたものの、今回はその奇跡を再現することはできなかった。

 第1セットの第4ゲームでシャラポワのバックハンドがネットにかかり、ゲームカウント3-1とリードしたセレーナは、同5-1で迎えた第7ゲームでは最後にコードボールでウイナーが決まり、24分間で同セットをものにした。

 続く第2セットもいきなりブレークに成功したセレーナは、中盤でシャラポワに二つのブレークポイントを握られたものの、それぞれ圧巻のバックハンドウイナーとサービスエースで危機をしのいだ。

 次戦の相手はワイルドカード(主催者推薦)で出場している世界121位のキャサリン・マクナリー(Catherine McNally、米国)に決まったセレーナは、「あれが大きなポイントになったのは間違いない」「彼女にはどんな勢いもつけさせるわけにはいかない。あのウイナーが決まったときは、本当に気持ちが高揚した。楽しい試合だった」と振り返った。

「体調は良好」「腰もかなり良くなっている。すごくわくわくしているし、これからが楽しみ」と明かしたセレーナは、「これまで厳しい試合を戦ったり、つらい敗戦もたくさん経験したけれど、今夜ここに来たことには価値がある」と語り、米国出身の映画監督スパイク・リー(Spike Lee)氏やボクシング元ヘビー級世界王者のマイク・タイソン(Mike Tyson)氏ら有名人も見守っていた観客席に向かって感謝した。(c)AFP/Jim SLATER