【8月17日 AFP】男子テニス、元世界ランク1位のアンディ・マレー(Andy Murray、英国)は16日、BBCのインタビューで、シングルスの実戦を増やしていくことを理由に、ダブルスでの出場を予定していた今月下旬の全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2019)を見送ると明かした。

 米シンシナティ(Cincinnati)で開催されているウェスタン&サザンオープン(Western & Southern Open 2019)で、マレーは1月に「人生を変える」股関節の手術に踏み切って以降初めてのシングルスに臨み、往年のライバルであるリシャール・ガスケ(Richard Gasquet、フランス)との1回戦にストレートで敗れた。

 四大大会(グランドスラム)のシングルスで通算3勝を誇るマレーは、本格的復帰を目指す中で、6月のフィーバーツリー選手権(Fever-Tree Championships 2019)ではフェリシアーノ・ロペス(Feliciano Lopez、スペイン)とペアを組んで優勝するなど、ダブルスでは十分に試合をこなしているものの、今月26日に開幕する全米オープンを欠場することに決めたという。

「全米オープンのダブルスには出場しない」「目標はシングルスで自分の望むレベルを取り戻すことであり、今はそのことに全力を注ぐ必要があると決断した」「全米オープンのダブルスと混合ダブルスに出れば、あと数週間はペースを落としていくことになる」「試合数をこなしたいので、今はそのことに集中しなければならない」

 五輪のシングルスでも2度の優勝経験を持つマレーは、次週開催されるウィンストンセーラム・オープン(Winston-Salem Open 2019)ではワイルドカード(主催者推薦)を獲得してシングルスにエントリーしているほか、全米オープンの2週目にはコネティカット州で行われる下部ツアー大会、オラクル・チャレンジャーシリーズ・ニューヘイブン(Oracle Challenger Series - New Haven)に出場する可能性があるという。

「ここ数年間はほとんどプレーできておらず、チームと相談した上で、今週に入って今はダブルスに関しては十分だと思っている」

 ウェスタン&サザンオープンでは、ロペスとのペアでダブルスに出場しているマレーは、16日に行われた準々決勝で兄のジェイミー(Jamie Murray、英国)とニール・スクプスキ(Neil Skupski、英国)のペアに敗れたが、今のところダブルスに関してはこれで一区切りにすると考えており、「シングルスの試合をこなすことに気持ちを集中させる必要がある。これから年末まで大会はあまり残っていない」と語った。

 マレーは次週のウィンストンセーラム・オープンで自身のパフォーマンスを見極めてから、目の前のプログラムに気持ちを切り替えていくつもりだとしており、「ウィンストンセーラムでうまくいけば、十分なレベルに到達していると判断してツアーレベルで勝つ準備ができるだろう。だけど、そうでなければ、レベルを下げて小規模の大会でプレーしていくことになる」と語った。(c)AFP