【8月15日 AFP】マレーシアのリゾートで行方不明になり、後に遺体で発見された英国在住のノラ・コワラン(Nora Quoirin)さん(15)について、警察当局は15日、何日も食べ物を口にしておらず、体内の出血が原因で死亡したとみられると発表した。現時点では、事件性を示唆する要素はないとしている。

 コワランさんは1週間ジャングルをさまよった後、2~3日前に死亡したとみられている。検視結果からは、コワランさんが拉致されたり暴行を受けたりした形跡はないという。

 コワランさんは今月3日、家族とマレーシアの首都クアラルンプールの郊外にあるドゥスンリゾート(Dusun Resort)にチェックインし、翌4日に行方が分からなくなっていた。

 ヘリコプターや捜索犬を投入し、数百人規模で10日間に及ぶ捜索活動が行われ、コワランさんは密林の中にある渓谷で13日、遺体で見つかった。着衣はなかったとされる。

 コワランさんには学習障害があり、家族はコワランさんが拉致されたと考えていたが、警察は失踪事件として扱っていた。

 ヌグリスンビラン(Negeri Sembilan)州の警察署長は、検視後に報道陣に対し、コワランさんには「絶食による腸内の出血」と「極度のストレス」があったと明かし、「これまでのところ、犯罪の疑いはない」と説明した。

 コワランさんはジャングルの中で体の数か所に傷を負っていたものの、性的暴行や誘拐の形跡は見つからなかったとしている。(c)AFP/M. Jegathesan