【8月14日 AFP】フィリピン南部の水辺で、船に乗っていた10歳の少年がイリエワニに襲われ、少年は後に遺体となって見つかった。当局が14日、明らかにした。イリエワニの生息地の縮小に伴い、人間が襲われる事例が相次いでいる。

 イリエワニが頻繁に出没することで知られるバラバク(Balabac)の町の近くで、少年が年長のきょうだい2人と船に乗っていたところ、突然水中に引きずり込まれた。

 警察の調書によると、少年は父親が夜通し捜索しても見つからなかったが、12日夜になって、漁師がマングローブの沼地で遺体を発見。半ば食べられた状態だったという。

 フィリピンでは近年、開発が進んで人口も増え、ワニの生息地が縮小。ワニに遭遇した人が襲われたり殺されたりする被害が出ている。

 世界最大の爬虫(はちゅう)類の一種に数えられるイリエワニは、最大で全長6メートル、重さ1トンにもなる。(c)AFP