【8月15日 AFP】国際ウエイトリフティング連盟(IWF)は14日、昨年にドーピングスキャンダルが発覚したタイの選手について、同国が開催国を務める世界選手権(2019 IWF World Championships)への出場は認められないと発表した。

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 すでにタイは、昨年11月以降に現五輪金メダリスト2選手を含む9選手が薬物検査で陽性反応を示し、9月にパタヤ(Pattaya)で開催される世界選手権と来年の東京五輪の出場を自粛する意向を示していた。

 しかしながら、タイアマチュアウエイトリフティング協会(TAWA)は先月に方針を変更し、検査で失格にならなかった選手は世界選手権への出場を許可されるべきであり、五輪出場のチャンスを与えられるべきだと主張。選手とコーチ陣にも準備を整えておくよう指示していた。

 それでもIWFは今回、タイ側の決定の見直しは行わず、大会への出場自粛は継続されることになったと発表。9月の世界選手権で「出場資格を認められるタイ選手はいない」と述べた。対するタイの協会側はコメントを発表していない。

 タイ側は、元コーチがアナボリックステロイドを含んだ痛み止めを選手に与えていたことが、検査で陽性反応が出た原因だと主張。協会の名誉会長は先月、問題の原因が判明したため、全面的な処分を解除したいとAFPに話していた。

 検査で失格になったタイ選手には暫定的な資格停止処分が科されており、現在は国際検査機関(ITA)による決定を待っている。(c)AFP