【8月9日 AFP】インドのナレンドラ・モディ(Narendra Modi)首相は8日、インドによるカシミール(Kashmir)地方ジャム・カシミール(Jammu and Kashmir)州の特別自治権剥奪について、パキスタンの助長する「テロと分離主義」から同州を解放するのが目的だと説明した。

 カシミール地方で軍による取り締まりが行われる中、インドは5日にジャム・カシミール州の特別自治権の剥奪を発表。その後初の発言となる演説でモディ首相は、この「歴史的決断」に至った最大の理由の一つに安全保障があると強調した。

 モディ氏は「友人よ、この(新たな)制度の下、われわれがジャム・カシミール州をテロと分離主義から解放できることを私は大いに確信している」と表明。インドと同様核保有国で敵対関係にあるパキスタンは、カシミールの特別な立場を「一部の人々の激しい感情をあおるための、インドに対する武器」として利用したと指摘した。

 特別自治権についてモディ氏は「テロ、分離主義、縁故主義、そして大規模な汚職以外何ももたらさなかった」と説明。カシミールがインド連邦の完全な一部となった今、同地域には雇用が増え、汚職や官僚主義が減るとし、主要インフラ事業が促進されると述べた。(c)AFP/Bhuvan BAGGA, Saqib Mugloo