【8月6日 AFP】日本との貿易摩擦が激化している韓国の首都ソウルの中心部で6日、「ノー・ジャパン」を示す反日旗1000枚以上の設置が始まった。しかしこれには非難が殺到し、数時間後には旗の撤去を余儀なくされた。

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 旗が設置されたのは、人気の高い明洞(Myeong-dong)のショッピング街や、徳寿宮(Deoksugung Palace)、南大門市場(Namdaemun Market)といった観光名所がある中区(Jung-gu)。

 街灯柱に掲げられた旗には、アルファベットの「N」と日の丸の「丸」を「O」に見立てた「NO」の文字と、「私は(日本に)行かない、私は(日本製品を)買わない」などの文言が書かれている。

 アナリストらは、日韓摩擦を両国の政治家らが国内問題に利用しているとの見方を示している。また今回設置された旗については、一部のソウル住民も怒りを示し、市内からの圧力が必要だと指摘した。

 反日旗設置に反対するオンライン上の請願書に署名した韓国人は、6日午後までに約2万人に上った。「この不買運動は個人レベルで行われるべきもので、政府主導による反日感情の表明であってはならない」「日本人観光客らはわれわれの敵ではない」といった声が寄せられた。

 これを受けて中区は、旗の撤去を発表。ソ・ヤンホ(Seo Yang-ho)区長はフェイスブック(Facebook)上で謝罪し、「いかなるボイコットも各市民の自発性に基づくものでなければならないという批判を謙虚に受け入れる」と記した。(c)AFP