【8月6日 AFP】74年前に世界で初めて原子爆弾の標的となった広島で6日、平和記念式典が開催された。松井一實(Kazumi Matsui)市長は式典の中で、日本政府に対し国連(UN)の核兵器禁止条約への署名・批准を求めた。

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 平和記念公園(Peace Memorial Park)で開かれた式典には安倍晋三(Shinzo Abe)首相も出席。市民らが黙とうをささげ、ろうそくに火をともし、花輪を手向け、1945年8月6日の原爆投下で犠牲となった人々をしのんだ。

 この席で松井市長は、「日本政府には唯一の戦争被爆国として、核兵器禁止条約への署名・批准を求める被爆者の思いをしっかりと受け止めていただきたい」とし、「その上で、日本国憲法の平和主義を体現するためにも、核兵器のない世界の実現にさらに一歩踏み込んでリーダーシップを発揮していただきたい」と話した。

 また松井市長は、各国の首脳らに広島を訪れ、自らの目で記念館を見学するよう呼び掛けた。

 広島では今年、ローマ・カトリック教会のフランシスコ法王(Pope Francis)が来日に合わせ、同市を訪問する見通し。(c)AFP