【8月6日 AFP】バラク・オバマ(Barack Obama)前米大統領は5日、「恐怖の風潮」を助長するリーダーたちの言葉を「しっかり拒絶すべき」だと述べ、警鐘を鳴らした。

 米国では先週末、テキサス州エルパソ(El Paso)とオハイオ州デートン(Dayton)で銃乱射事件が相次ぎ、計31人が死亡。追悼の雰囲気が広がっている。

 ドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領は事件後、移民を敵視する表現を使うことで社会の不寛容さをあおってきたと批判されている。

 オバマ氏は「恐怖や憎悪の雰囲気を助長したり、人種差別的な感情を当然のものとしたりする言葉がリーダーたちの口から発せられたら、われわれはしっかり拒絶すべきだ」と表明した。同氏が公にコメントするのは異例。

 オバマ氏はトランプ大統領を名指しはしなかったが、自身が批判する対象は「われわれと外見の違う人々を悪者扱いしたり、移民を含む他者がわれわれの生活のあり方を脅かしているかのように言ったり、他者を人間以下のように語ったり、アメリカは一つだけの決まった種類の人々のものだとほのめかしたり」するリーダーたちだと述べた。(c)AFP