【8月2日 AFP】イタリア・セリエAのユベントス(Juventus)が先月26日に韓国・ソウルで親善試合を行った際、クリスティアーノ・ロナウド(Cristiano Ronaldo)が試合に出場せず大勢のファンを激怒させたことについて、Kリーグは同クラブの対応を「詐欺行為」と呼んで批判を強めている。

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 ユベントスがKリーグ・オールスターと対戦した試合で、ポルトガル代表のFWロナウドがベンチに座り続けていた騒動に関して、Kリーグは「失望させられ、だまされた」と感じたと主張し、同クラブからの謝罪を要求した。

 チケットを購入した6万5000人のファンは、ユベントスが乗っていた飛行機の到着が遅れてキックオフが約1時間遅れたことから、試合の間中ずっと不満をあらわにしていた。

 チームはフライトが遅れた後、警察による先導に加えて試合を前後半40分ずつに短縮することを求めた。しかし、Kリーグ側はこの要求を「ばかげたもので侮辱的だ」とし、「Kリーグはユベントスの恥知らずぶりに失望させられ、だまされたとの気持ちを禁じ得ない」とのコメント文を発表した。

 欧州クラブはアジアでのプロモーションを活発化させようと、プレシーズン遠征の一環としてこういった試合を行っている。韓国のファン2000人は、この試合の主催者を訴える計画を立てている。

 Kリーグは、最初のクレームに対してユベントスから謝罪も説明もなかったとして不満を表明。ロナウドがプレーしなかったのは契約違反であり、同選手を休ませたのは医師の指示だったとするクラブの説明を退けた。

「最低45分間は出場するとの契約に反して、ロナウドは1分たりともプレーしなかった」「ロナウドがプレーできないというならば、同選手を控えメンバーに入れていたのは、明白な詐欺行為である」

 Kリーグはさらに、ユベントスの渡航計画を批判すると、空港から出てくるのに2時間近くを要したとのクラブの主張にも疑問を呈した。

 韓国ファンが通算5度のバロンドール(Ballon d'Or)受賞を誇るロナウドのグッズの不買運動を呼びかけている一方で、世間では会社で仕事をさぼることを「ナウドする」と言うのが流行しているという。

 今回の騒動は政界でも話題となっており、ある野党議員は「(北朝鮮の)金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-Un)朝鮮労働党委員長とロナウドには共通点が一つある。それは、どちらも韓国をかも扱いしていることだ」と述べた。(c)AFP