【8月2日 AFP】マイク・ポンペオ(Mike Pompeo)米国務長官は7月31日、中国がダム建設ラッシュを通じて、東南アジアで最も重要な河川メコン(Mekong)川の流れを支配しようとしていると警鐘を鳴らした。

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 有名なメコン川は中国に源を発し、タイとラオス、ミャンマー、カンボジア、ベトナムを流れ、流域に暮らす約6000万人の生活を支えているが、水位は記録的な低さを記録している。

 環境保護団体らは中国の支援を受けてメコン川上流に建設中のダムについて、水産資源を損ない、中国による水の流れの操作を可能にするものと懸念している。

 ポンぺオ氏はタイの首都バンコクで開かれた東南アジア諸国連合(ASEAN)の関連会合で、「下流の水の流れを一手にコントロールするダム」の建設ラッシュが上流で起きていると指摘した。

 今年は、米国が資金を拠出したメコン川下流域開発(Lower Mekong Initiative)が発足して10年の節目になる。

 ポンペオ氏は、中国が国外の川でパトロール活動を行い、メコン川流域の建設活動を監視する政府間グループ「メコン川委員会(Mekong River CommissionMRC)」を弱体化させかねない新ルールを押しつけていると非難した。(c)AFP