【8月2日 AFP】米大リーグ機構(MLB)は1日、先月30日に行われたピッツバーグ・パイレーツ(Pittsburgh Pirates)対シンシナティ・レッズ(Cincinnati Reds)戦で両軍総出の大乱闘が起きた問題で、選手6人と監督2人に対してそれぞれ出場停止処分を科した。

 今シーズンで最も見苦しい取っ組み合いとなった2日前の騒動を受け、MLBは両チームの選手と監督を厳しく取り締まる姿勢を示した。

 問題の試合で大乱闘に火をつけたのは、パイレーツのキオーネ・ケラ(Keone Kela)投手が、レッズのデレク・ディートリッヒ(Derek Dietrich)の頭部付近に「意図的」に投球したことだった。騒動の発端となったケラには、10試合の出場停止処分が言い渡された。

 パイレーツでは、他にホゼ・オスーナ(Jose Osuna)が5試合、カイル・クリック(Kyle Crick)が3試合出場停止となり、クリント・ハードル(Clint Hurdle)監督にも2試合のベンチ入り停止処分が下された。

 一方のレッズは、デビッド・ベル(David Bell)監督が6試合で指揮が執れなくなったのをはじめ、アミール・ギャレット(Amir Garrett)投手が8試合、ジャレッド・ヒューズ(Jared Hughes)が3試合で出場停止となった。

 さらには、キューバ出身のスラッガーで先日クリーブランド・インディアンス(Cleveland Indians)にトレードされたヤシエル・プイグ(Yasiel Puig)も、3試合の出場停止処分となっている。

 6選手と2監督には、金額非公表の罰金処分も科された。また、パイレーツのトレバー・ウィリアムス(Trevor Williams)投手のほか、レッズのジョーイ・ボット(Joey Votto)一塁手とフィリップ・アービン(Phillip Ervin)外野手も罰金処分を受けている。

 MLBで競技運営の最高責任者を務めるジョー・トーリ(Joe Torre)氏は、「今回の騒動では両球団に遺恨が残っている。きょう下された懲罰のレベルは、それを反映したものとなっている」と述べた。

「フィールドでは全員が、特に若いファンの模範として行動することを自覚していなけばならない」「両球団の監督と関係者全員に対しては、選手が責任を持って正しい行動を示せるようにすること、そして彼らを正しい方向へ導くことを強く求める」

 両軍をめぐる騒動は、今回がこれまでで最も大規模なものとなった。パイレーツの本拠地PNCパーク(PNC Park)では、今年4月にもベンチ総出の大騒ぎが勃発。このときはレッズのディートリッヒが特大アーチを放った次の打席で背後に球を投げられ、両軍入り乱れるの大乱闘に発展した。(c)AFP