【7月31日 AFP】(更新)米中両政府は31日、先月の首脳会談で協議再開に合意して以降、初の交渉となった中国・上海での貿易協議を終えた。中国国営メディアによると、9月に米国で再協議することで合意したという。

 米代表団のロバート・ライトハイザー(Robert Lighthizer)通商代表とスティーブン・ムニューシン(Steven Mnuchin)財務長官は同日、中国の劉鶴(Liu He)副首相と非公開で交渉。協議は約4時間と比較的短く、米中代表は予想より早く協議の場を後にした。

 協議終了後に北京で記者会見し、今回の交渉について質問を受けた華春瑩(Hua Chunying)外務省報道官は「病気になった時、他人に薬を飲むよう頼んでも無意味だ」と語り、「貿易交渉の際には、米国は一層の真摯(しんし)さと誠実さを示すべきだと思う」と述べ、現在の交渉の行き詰まりは米側に責任があるとの見解を明確にした。

 一方ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は前日の30日、中国政府が公正な取引を行う意志にかけているとツイッター(Twitter)で非難し、中国は米国の農産物の輸入を始めることになっていたが「そうしている気配はない」として、「現在、わがチームが中国側と交渉しているが、中国はいつも最後に自分の都合で合意を変える」と投稿。「中国の問題だ。彼らはただ単に約束を守らない」と非難していた。

 しかし国営新華社(Xinhua)通信は今回の協議について、「率直で非常に効率的、建設的」な話し合いとなり、米中の交渉担当者らが9月に米国で再び協議することで合意したと報じた。

 同社の報道によると、双方は中国による米農産物の輸入拡大についても議論し、中国がそれに向けて国内需要を見極めていくこと、米国は好条件を整えていくことを提示したという。(c)AFP/Helen ROXBURGH