【7月26日 AFP】米運輸大手フェデックス(FedEx)が中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ、Huawei)の荷物を誤配送した件で、中国政府はフェデックスが意図的に「引き止めた」と非難した。中国国営新華社(Xinhua)通信が26日に報じた。

 米中貿易戦争で両国が数千億ドル相当の輸出品に対する報復関税の応酬をする中、米中2社の対立が表面化している。

 フェデックス側は5月にファーウェイが出荷した「少数の荷物」について誤配があったとして謝罪したが、ファーウェイ側はフェデックスとの関係見直しを検討すると応じていた。

 新華社によると先月調査を開始した中国政府は、フェデックスが100個を超えるファーウェイの荷物を「引き止めた」と非難している。

 6月にはファーウェイが米国宛てに送った別の荷物が届かなかったが、フェデックスはこれについても「業務上のミス」と説明している。しかし調査を担当している中国当局は、この説明は「事実と一致しない」と報告している。

 米政府は5月、いわゆるブラックリストといわれる事業体の一覧「エンティティーリスト(Entity List)」にファーウェイを加えた。90日間の猶予期間が設けられはしたが、掲載企業は米政府の許可なく米国製部品を受け取ることが禁止される。

 これに対し、中国政府は報復として「信頼できない」企業や個人の一覧を作成すると発表。ファーウェイとの関係を断った米企業や国際企業が標的になるとみられている。

 米中両国の当局者は来週、中国・上海で貿易協議を再開する。5月に中国側が合意事項を履行していないと米国が非難し交渉が決裂して以来、初の直接協議となる。(c)AFP