【7月31日 AFP】インド議会は30日、議論を呼んでいたイスラム教の「即時離婚」の慣習を禁止する法案を可決した。即時離婚は犯罪行為となり、最高で禁錮3年の刑が科される。

 ナレンドラ・モディ(Narendra Modi)首相率いるヒンズー至上主義政権が推進する同法案は、複数の野党から激しく反対され、過去に上院で否決されていた。モディ首相は法案がついに上院を通過したことを受け、「古めかしく時代遅れな慣習が、ついに歴史のごみ箱へと封じ込められた」とツイッター(Twitter)へ投稿した。

 即時離婚は「トリプルタラーク」とも呼ばれ、イスラム教徒の夫が「おまえとは離婚だ」という意味のアラビア語「タラーク」を3回続けて唱えることで、結婚を解消できるもの。

 最高裁は2017年この慣習を違憲とし、慣習を禁じる法律の制定を政府に命じていた。先週下院を通過した法案は、近日中に大統領の正式承認を受け、新法として施行される予定。法案では禁錮刑と罰金以外にも、イスラム教徒男性による妻への金銭的支援を義務化。また、妻側にも子どもの親権が与えられる。(c)AFP