【7月30日 AFP】ふたが開いたままのひつぎを担いだ人々が、教会と墓地を練り歩く。周りでは人々が聖歌を歌っている――だが、ひつぎに入っているのは死人ではなく生きた人だ。

 この奇妙な儀式的行事は、スペイン北西部ガリシア(Galicia)州ラスニエベス(Las Nieves)の村で毎年7月29日に行われているもので、地元で最も重要な聖人とされる聖マルタのきょうだい聖ラザロを、イエス・キリスト(Jesus Christ)が死からよみがえらせたとされる聖書の物語に由来している。

 人々は聖マルタに、自分や愛する人が病気になったり事故に遭わなかったりしたことを感謝し、これからの無病息災を祈るという。(c)AFP/Adrien VICENTE