【7月28日 AFP】陸上、全米選手権(2019 USATF Outdoor Championships)は27日、女子400メートル決勝が行われ、アリソン・フェリックス(Allyson Felix)は6着に終わり、個人での第17回世界陸上ドーハ大会(17th IAAF World Championships in Athletics Doha)出場権の獲得を逃した。

 女児出産のため休養をとり、1年以上ぶりとなるレースに出場した33歳のフェリックスは、自己ベストの49秒26に大きく遅れる51秒94でフィニッシュしたが、4×400メートルリレーの米国代表としてカタールに向かう可能性は残されている。

 五輪に4度出場し、8度目の世界選手権を迎えることになる16年のキャリアの中でフェリックスは、初めて主要国際大会で個人種目の出場を逃すことになった。それでもフェリックスは、自分の思う形でキャリアに幕を下ろすべく、自身5度目の五輪となる東京五輪の出場権獲得に向けて決意を示した。

 フェリックスは記者団に対し「五輪に戻りたい。何よりもそれをかなえたい。自分の思うような形でやめていきたい。あちこちで多少の犠牲を払ってでも、それだけの価値はある」とコメントした。

 女子陸上選手としてただ一人六つの五輪金メダルを獲得しているフェリックスは、しっかりとオフシーズンのトレーニングを積めば、なるべき状態に戻れると確信している。

「ほとんど練習をしていない状況で今大会に臨んだことは、希望になる」「いつもの自分ではないと分かっていても、ここでレースに出て、少し自分に無理を強いたことは良かったと思う」「気持ちは燃えている。来年また戻ってくる」

 3位に入ることのできなかったフェリックスだが、そこに失望の色はなかった。

「何よりも感謝の気持ち。落胆したなんて言うのはおかしいと思う。健康で、家族もいて、これ以上は求められない。それにまだ自分の好きなことができている」

 世界陸上のリレーチームに参加するかとの問いに対してフェリックスは、体調面が決断の肝になると応じた。

「チームを助けられるくらい調子が良ければそうなると思う。そうではなかったら、チアリーダーになるつもり」 (c)AFP