【7月25日 AFP】マレーシア前国王のムハマド5世(Muhammad V)が、元ミス・モスクワのロシア人女性と離婚したと、前国王の代理人弁護士が明らかにした。女性との結婚のうわさが流れた前国王は、今年1月に同国史上初めて国王を退位していた。

 ただ女性側はまだ前国王と婚姻関係にあると主張しており、写真共有SNSのインスタグラム(Instagram)に前国王と撮影した写真を投稿し続けている。

 ムハマド5世は1月、病気療養中にこの女性と結婚したとのうわさが報じられた後、即位からわずか2年で退位。国民の大多数をイスラム教徒が占めるマレーシアで国王が退位するのは、英国からの独立以来初めてだった。

 イスラム教では、夫が妻に向かって「あなたとは離婚する」という意味のアラビア語「タラーク」を3回唱えれば離婚が成立する「トリプルタラーク」という慣習がある。

 シンガポールに拠点を置く代理人は、前国王は先月22日にタラークと3回唱えており、「シャリア(イスラム法)にのっとり、リアナ・オクサナ・ゴルバテンコ(Rihana Oxana Gorbatenko)さんと不可逆的な離婚を果たした」と発表。

 同代理人によると、ムハマド5世が今もスルタン(Sultan、イスラム王侯)である同国北東部クランタン(Kelantan)州のイスラム法廷が、離婚証明書を発行しているという。(c)AFP