【7月26日 CNS】華為技術(ファーウェイ、Huawei)の任正非(Ren Zhengfei)総裁が、署名した23日付の社内文書で、新規雇用する8人の最先端レベルの学生の年間報酬案を発表した。メディアの報道によれば、この8人の年間報酬は最低で89万6000元(約1410万円)、最高では201万元(約3160万円)だという。多くは、AIなど最先端分野を専攻していた。

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 同社総裁弁公室の「2019年の一部最先端クラスの学生の報酬管理に関する通知」(以下、通知)によると、華為は「技術革新とビジネス革新を車の両輪のように同時に駆動させ、将来の技術競争、ビジネス戦争を勝ち抜く。創造的革新には世界最最先端の人材が必要。最先端の人材が十分才能を発揮できる組織、土壌づくりが必要。わが社はまず『最先端への挑戦』という理念と最先端をいく報酬で、最先端の人材をわが社に引き付ける」としている。

 華為は今回の通知で、最先端の学生の年間報酬を3クラスに分類。最高は182万元(約2870万円)~201万元、次が140万5000元(約2210万円)~156万5000元(約2460万円)、最低が89万6000元~100万8000元(約1590万円)としている。

 最高年俸を獲得した学生は、中国科学院大学(University of Chinese Academy of Sciences)で2014年に修士、16年に博士課程に進んだ鐘釗(Zhong Zhao)さんで、博士課程の指導教官は中国科学院・自動化研究所の劉成林(Liu Chenglin)副所長だった。

 劉副所長の話によると、鐘さんの専攻は「モデル識別と知能システム」。この分野は比較的新しく、実用的な分野で、鐘さんの研究テーマは「深化神経網構造の自動設計」(機械に神経網の構造を自動的に学習させる研究)。劉副所長は「これが華為から注目されたのだろう」と話す。

 もう一人の最高年俸者も、やはり中国科学院大学の博士課程の学生で、中国科学院・数学・システム科学研究院の指導を受け、専攻は「計算数学」だ。

 劉副所長は、華為が最先端クラスの学生を高い報酬で雇用したことを聞き、「この情報は一部の学生たちの専攻や研究分野に影響を与えると思う。ホットな専攻分野は短期的には注目を浴びる。しかし、職業の道のりは、進めば進むほど、まだなお遠いもの、やはりたくさんの分野を見てさまざまな素質を磨くことが大事だ」と語った。(c)CNS-中国青年報/JCM/AFPBB News