【8月23日 CNS】中国シンクタンクの全球化智庫(CCG)と人材エージェントの「智聯招聘」は19日、「海亀族」と呼ばれる海外留学からの帰国組を調査した報告書を公表した。

 海亀族の就職先は、北京市、上海市、広州市(Guangzhou)などの「一級都市」が人気で、回答者の95%は帰国後半年以内に仕事を見つけていた。だが、海外で学んだ専門と実際の業務とのミスマッチや、収入が希望に満たないなどの問題も見られた。

 同調査には2190人が回答した。報告書によると、海外留学組の61%が学業を終えた後の進路として帰国を希望。帰国先として、13%が北京市、8%が上海市、7%が広東省(Guangdong)を選んだ。東北や中西部出身の海亀族が、故郷に帰ることは少ない。

 海亀族は中国内での就職にあたって、自身の最大の強みを「言語力、異文化コミュニケーション」だと考えている。

 人気の業界は金融で、就職先は民営企業に集中している。ただし、大学の専門と担当業務のミスマッチが目立ち、海亀族の半数以上が、帰国後に「将来が不透明」「給料に不満」などの理由で転職していた。

 海亀族の帰国後の月収は、7割近くが「6000元(約9万7000円)超」と回答したが、全体の80%が「予想よりも収入が低かった」と回答した。(c)CNS/JCM/AFPBB News