【7月24日 AFP】国際オリンピック委員会(IOC)は23日、2012年のロンドン五輪で採取された検体の再検査で禁止ステロイドが検出されたとして、レスリング男子フリースタイル120キロ級を制したアルトゥル・タイマゾフ(Artur Taymazov、ウズベキスタン)氏の金メダルを剥奪すると発表した。

 40歳のタイマゾフ氏は北京五輪の同種目でも優勝したが、同様の失格処分を受けており、金メダルが剥奪されるのは今回が2度目となる。

 IOCは発表文の中で「ロンドン五輪で採取されたタイマゾフ氏の検体を再検査したところ、禁止薬物のデヒドロクロルメチルテストステロン(dehydrochlormethyltestosterone)に陽性反応を示した」と記した。

 スポーツ仲裁裁判所(CAS)は2017年、北京五輪で採取されたタイマゾフ氏の検体の再検査で、トゥリナボル(turinabol)とスタノゾロール(stanozolol)に陽性反応が示されたと発表していた。

 タイマゾフ氏は2004年のアテネ五輪でも金メダルを獲得しているが、IOCのプログラムの下では、同大会の検体の再検査期間は終了しているため、再びサンプルを調べることは不可能となっている。

 2000年のシドニー五輪でも銀メダルを手にし、世界選手権(UWW World Wrestling Championships)も2度制しているタイマゾフ氏は現役引退後、ロシアで政治家として活動している。(c)AFP