【7月17日 AFP】フランスのフランソワ・ドルジ(Francois de Rugy)環境相は16日、ロブスターなどが並ぶ豪華な夕食会を公費で開催し、公営住宅を不正に利用したなどと報じられたことを受け辞任した。エマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)大統領の側近の一人の辞任は中道派政権にとって打撃となる。

 仏の左派系ニュースサイト「メディアパルト(Mediapart)」はこの一週間、ドルジ氏をめぐる暴露記事を複数掲載していた。

 2018年9月に環境相に指名されたドルジ氏はエドゥアール・フィリップ(Edouard Philippe)首相に次ぐ政府ナンバー2の地位にあった。政権を去ることを発表した同氏は「家族を標的にした攻撃やメディアによるリンチにより、辞任に必要な手続きを取ることを強いられた」と説明した。

 メディアパルトはドルジ氏が国民議会(下院)議長を務めていた2017年と18年、同氏とジャーナリストの夫人がシャンパンやロブスターの並ぶ豪華な夕食会を行ったり、バレンタインデーの食事を楽しんだりしている様子を捉えた写真を掲載。これらの夕食会は公費で行われ、ほぼ社交的な性質のものだったと批判した。

 これに対しドルジ氏は、国民議会の代表として行ったもので仕事の一部だったと反論した。

 さらにメディアパルトによれば、ドルジ氏は出身地の仏西部ナント(Nantes)近郊で低所得者向けの優遇賃料でアパートを借りていたという。(c)AFP/Adam PLOWRIGHT