【7月16日 AFP】スウェーデンの家具大手イケア(Ikea)は、今年末に米国内唯一の自社工場を閉鎖し、従業員ら300人を解雇すると発表した。欧州で生産した製品を米国へ輸出する方が費用対効果が高いことが理由だという。

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 閉鎖されるのはバージニア州南部ダンビル(Danville)の工場で、イケアによると原材料費が欧州の工場と比べて高過ぎるため、製品価格が著しく割高になってしまうという。

 先週イケアは声明を発表し、「工場の競争力向上、維持に全力を尽くしてきたが、残念ながら長期にわたって生産を続けるための適正なコスト条件が整っていない」と説明。

 ダンビルの工場は2008年に開設され、米・カナダ市場向けの木製収納家具を生産していたが、今年12月に閉鎖される予定。

 イケアは従業員の職探しや職業訓練に対してあらゆる支援を行う方針を示しており、労働者代表や米当局とも協力していくという。

 イケアは9か国に24の生産拠点を構え、従業員およそ2万人を抱えている。(c)AFP