【7月15日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は14日、ツイッター(Twitter)への投稿で、民主党の女性下院議員らに対し出身地に「戻る」ように提案した。これを受け、民主党幹部はトランプ氏を「人種差別主義者」「排外主義者」と呼んだ。

 トランプ氏はツイッターで、「政府が完全かつ全く失敗し、世界のどこより最もひどく腐敗し無能である国からもともと来ている『革新的な』民主党女性議員ら」に言及。「彼女らは出身地に戻り、全く崩壊した、犯罪のはびこる場所を立て直すのを手助けしたらどうか」と書き込んだ。

 トランプ氏は議員の名前を挙げなかったが、同氏が念頭に置いているのは、前回の下院選で初当選を果たしたアレクサンドリア・オカシオコルテス(Alexandria Ocasio-Cortez)氏、イルハン・オマル(Ilhan Omar)氏、ラシダ・タリーブ(Rashida Tlaib)氏ら、歯に衣(きぬ)着せぬ発言をすることで知られる比較的若い女性下院議員らとみられる。オカシオコルテス氏とタリーブ氏は米国生まれで祖先の出身地がそれぞれ米自治領プエルトリコとパレスチナ。オマル氏は幼少期に内戦下のソマリアから米国に移住した。

 ナンシー・ペロシ(Nancy Pelosi)下院議長は同日、トランプ氏の「攻撃」を批判。ツイッターで「@realDonaldTrump(トランプ氏のツイッター公式アカウント)の、国の分断を意図した排外主義的発言を拒絶する」と述べた。(c)AFP