【7月9日 AFP】インドネシア政府は9日、ごみ210トン超をオーストラリアに返送する方針を明らかにした。東南アジア諸国ではこのところ、外国から「ごみ捨て場」として扱われることを拒絶する動きが相次いでいる。

 東ジャワ(East Java)州税関当局の広報担当者はAFPの取材に対し、インドネシア第2の都市スラバヤ(Surabaya)で押収されたコンテナ8個には紙くずのみが入っているはずだったものの、当局が有害物質や家庭ごみが混ざっていることを確認したと話した。プラスチック製のボトルや包装材、汚れたおむつ、電子廃棄物や缶などが含まれていたという。

 税関当局が8日に行った別の発表では、今回の検査を受けて、同国環境省が「積み荷の再輸出」を勧告したとし、「この決定はインドネシア、とりわけ東ジャワ州の市民と環境」を危険で有毒な廃棄物から守るためだと述べた。

 当局によるとこの廃棄物は、オーストラリアの企業がインドネシア企業の支援を得て同国に輸出したもの。

 2018年に中国政府は、外国からのプラスチックごみの受け入れを禁止すると決定。先進諸国は代替先を探すのに苦慮することになった。

 これ以降、大量のごみが東南アジア諸国に送られるようになったが、輸出されてきたごみの処理に対する反発が同地域で高まっている。(c)AFP