【7月6日 AFP】インドネシアの最高裁は4日、勤務先の学校の校長による不倫を暴露し、最高裁で有罪判決を下された女性による異議申し立てを却下した。この判決をめぐり、世論の反発が起きていた。

 異議申し立てを却下されたのは、バイク・ヌリル・マクヌン(Baiq Nuril Maknun)さん(36)。

 2012年に、観光地バリ(Bali)島に近いロンボク(Lombok)島にある学校の校長が同校の会計担当者との性的関係を生々しく語っていた際にマクヌンさんは話を録音。自身もこの校長から繰り返し言い寄られており、同僚らから校長の行為を暴露するよう説得されたため音声を公開したところ、校長に解雇・告訴された。

 マクヌンさんは下級審では無罪とされたが、最高裁に昨年11月、不適切な内容を公開したとして、電子情報法違反で罰金5億ルピア(約390万円)と禁錮6月を言い渡されていた。

 担当弁護士は、最高裁がこのたび、新たな証拠を示すことができなかったとして異議申し立てを退けたことについてマクヌンさんは落胆していると明かし、「今は、ジョコ・ウィドド(Joko Widodo)大統領が何とかしてくれることを願っている」と話した。

 ジョコ大統領は昨年11月、この裁判に懸念を示し、最高裁に異議申し立てを棄却された場合は、マクヌンさんは恩赦を求めることもできるかもしれないと述べていた。(c)AFP