【7月5日 AFP】ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領は4日、イタリアの首都ローマとバチカン市国を電撃訪問し、ローマ・カトリック教会のフランシスコ法王(Pope Francis)、イタリアのジュセッペ・コンテ(Giuseppe Conte)首相とそれぞれ会談した。

 プーチン氏はバチカン市国で、フランシスコ法王と1時間近く非公開で会談した。5日にはウクライナのギリシャ・カトリック教会指導者らが法王の元を訪れる予定で、今回の会談はそれに先立ち行われたもの。ウクライナ東部では、ロシア正教信者を中心とする親ロシア派分離独立勢力が、正教とギリシャ・カトリックの信者からなる勢力と戦っている。

 2015年に行われた前回会談では、法王がウクライナ紛争の全当事者に対し、和平に向けて「誠実に取り組む」よう呼び掛けていた。

 法王との会談を終えたプーチン氏は、イタリアのセルジョ・マッタレッラ(Sergio Mattarella)大統領と昼食を共にした後、コンテ首相と会談。同首相との共同記者会見で、ロシアと西側諸国との関係が危機的状況にある中、イタリアのポピュリスト政権が対ロ制裁緩和に取り組んでいることを称賛した。

 プーチン氏は空路イタリア入りしたが、到着は予定より約1時間遅れた。

 同氏はローマ近郊のレオナルド・ダビンチ(Leonardo da Vinci)空港(フィウミチーノ空港<Fiumicino Airport>)に到着した後、車で市内に向かった。ローマの歴史地区は警備のため封鎖され、50本の道路が通行止めとなった。

 プーチン氏とフランシスコ法王との会談はこれが3回目で、同氏はすべてに遅刻している。(c)AFP/Catherine MARCIANO, Maria PANINA