■月面への一歩

 1969年7月16日水曜日、ブラウン氏が設計した超巨大ロケットが、最上部に宇宙船アポロ11号を搭載して打ち上げられた。ケープカナベラル(Cape Canaveral)空軍基地の対岸にあるビーチには100万人が見物に詰めかけた。

  だが多くの人は、初めての試みで月面着陸に成功するとは思っていなかった。アームストロング船長自身も、「自分の直感として、安全に帰還できる確率が90%かそれ以上、着陸に成功する確率は50%とみていた」と1999年に打ち明けている。<パート2に続く> (c)AFP/Ivan Couronne