【7月1日 AFP】北朝鮮の国営朝鮮中央通信(KCNA)は1日、朝鮮半島(Korean Peninsula)を南北に隔てる軍事境界線上の板門店(Panmunjom)で6月30日に行われた金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-Un)朝鮮労働党委員長とドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領の会談は「歴史的」で「素晴らしかった」と報じた。

 KCNAは、両首脳は「生産的な話し合いを再開し、朝鮮半島の非核化に新たな打開策を見いだすために前進すること」で合意したと報じた。

 会談はトランプ氏が29日にツイッター(Twitter)で発信した呼び掛けの翌日、朝鮮戦争(Korean War)休戦後66年間にわたって北朝鮮と韓国を隔てている軍事境界線上で実現した。

 正恩氏とトランプ氏は軍事境界線上に設置されたコンクリート製のブロックの上で握手を交わし、トランプ氏は境界線をまたいで北朝鮮側に越境した。朝鮮戦争の敵国である北朝鮮領内に足を踏み入れた現職の米大統領は、トランプ氏が初めて。

 KCNAは、分断の象徴として知られる板門店で米朝首脳が歴史的な握手を交わしたことは素晴らしい出来事だったと報じ、会談はトランプ氏の提案で行われたことも伝えた。会談では「問題解決の障害となる共通の課題と関心事」について話し合われ、両首脳が「今後も緊密に連携していくことに同意した」と報じた。さらに正恩氏がトランプ氏との「良好な個人的関係」を称賛したことに言及し、この関係が「他人が予想できないような良い結果を生み出し、将来多くの困難と障害を乗り越えるための不思議な力が発揮されるだろう」との見解を示した。

 会談後トランプ氏は、米国と北朝鮮が北朝鮮の核兵器問題について、数週間のうちに実務レベルでの話し合いを再開することに合意したと明らかにした。(c)AFP